BAR業態様 限定

2018年01月25日

第8回 「メーカーズマーク」の象徴を生んだマージー・レシピ

サントリー ザ・カクテルアワード」のチャンピオンがカクテル「バーボン・マルガリータ」に新しい解釈を注ぎ込む企画も第3弾を迎えた。今回新しいレシピに挑戦するのは、2012年の「カクテルアワード」を戴冠した槇永優さん。大阪・桜ノ宮は源八橋東詰のスタンディング・バー「Bar Leigh Islay」に立つ槇永さんのサステナビリティを意識した一杯は、奇想天外…。

「メーカーズマーク」の中興を支えたマージー

「メーカーズマーク」のサステナブル精神にちなんだマージーのレシピ

バーボン・ウイスキー「メーカーズマーク」の象徴とも言える美しい真紅の「封蝋(sealing wax: シーリング・ワックス)」は、そのボトルが「本物である」ことを証明している。その封蝋を考えだしたのが、創業家第6代ビル・サミュエルズ・シニアの妻マージー。本名マージョリー・サミュエルズは、「メーカーズマーク」の名付けの親でもあり、現在のロゴの考案者でもある。

 今回のテーマを与えられた槇永さんは、「メーカーズマーク」が今年8月にバイオ燃料を使用したサステナビリティを意識した蒸溜所を作った事実を意識。バーボン・マルガリータで普通のレシピを考えた際、ライムや氷を捨てることになるため、ミニマリズムを追求した結果、今回のレシピにたどり着いたという。何しろ最終的には、使用したグラスまで食べつくすことが可能なだけに究極のサステナビリティ・カクテルだ。

槇永さんがカクテルを考案する際は、与えられたテーマに対し、ひと月ほど前から、ふんわりと考え始める。コンセプトや概要を頭に浮かべつつ、最後の3日程度ですべてを具現化、落とし込むという手法を取るそうだ。

 カクテル名「マルガリータ」の由来は説が分かれるが、いずれにせよ女性の名である点に相違はない。また槇永さんが最近、「ジェンダー・イコーリティ(男女共同参画、男女平等 筆者注)」を意識する機会が多いため、今回は最初から女性の名前をカクテル名にしようと考えを巡らせていた。そこで「メーカーズマーク」にまつわる女性と言ったら、その象徴である封蝋を考案した「マージー」しかいない…とネーミングも決定。

 サステナビリティ、ミニマリズムを追求した結果、見目は小ぢんまりした、可愛らしいカクテルに仕上がっているものの、侮るなかれ。「メーカーズマーク」はしっかり45ml使用しているので、骨太なカクテルと表現しても差し支えない。

雑貨屋で入手した、冷凍すれば氷の代用となる「ソープストーン(滑石)」を配し、近所のベーカリーで求めたエスプレッソ用のカップ型クッキーを使用。クッキーの甘い香りを感じさせつつも、その他バーボン・マルガリータに必要な素材、フレイバーについては変更していない。バーテンダーのポリシーを痛烈に感じるクリエイティビティに満ち溢れた逸品に感嘆するばかりである。


材料名
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A. ソープストーン 1パック
B. クッキー製のカップ 1個
C. ライム ハスク1個
D. 砂糖 1.75gぐらい
E. クエン酸 1g強
F. リンゴ酸 0.7gぐらい
G. 水 70ml
H. メーカーズマーク 45ml
I. オレンジジュース 10ml
J. カリブシロップ 10ml
K. オレンジピール ひとかけ
L. 塩 ひとふり

作り方
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1. Aを冷凍庫で冷やしておく
2. C,D, E, F, Gを5分ほど煮込む
3. Aをシェイカーのボディにセットし、2とH, I, J, K, Lをそこに注ぐ
4. もうひとつボディを使い3をスローイング
5. 4をBに注ぎ完成

Bar Leigh Islay (バー・リー・アイラ)

お店情報

住所 大阪府大阪市都島区中野町4丁目15-23 桜宮ハイツ
TEL 06-6351-0508
営業時間 18:00~1:00(月曜~土曜)
18:00~0:00(祝日)
定休日 日曜、祝日(月曜以外の祝日は営業)

Maker’s Mark ブランドブック 第8回

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取材記者 たまさぶろ プロフィール

週刊誌、音楽雑誌編集者などを経て渡米。ニューヨーク大学などにてジャーナリズム、創作を学ぶ。ベルリッツやCNN本社など勤務後に帰国。『月刊プレイボーイ』、『男の隠れ家』などに寄稿し、BAR評論家に。著書に、女性バーテンダー讃歌『麗しきバーテンダーたち』、ニューヨークのBAR事情も交えたエッセイ『My Lost New York ~ BAR評論家がつづる九・一一前夜と現在(いま)』など。

著書

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